皇室ニュース

両陛下、豪雨被災地見舞う 輪島で黙礼、今年3度目の能登―石川

天皇、皇后両陛下は17日、能登半島北部で9月に起きた豪雨災害の被災者を見舞うため、石川県輪島市を日帰りで訪問された。元日の地震後の3、4月と合わせ、能登訪問は今年3度目。

 両陛下は羽田空港発の特別機で能登空港に到着後、マイクロバスに乗り換え、塚田川の氾濫で家屋が流され、市立輪島中学3年の喜三翼音さん(14)ら4人が亡くなった同市久手川町を訪れた。坂口茂市長から当時の状況について説明を受け、がれきや流木が残る現場を視察し、家屋があった場所に向かって黙礼した。

 続いて51人が避難している輪島中を訪問。両陛下は腰をかがめ、「大変だったでしょう」などと声を掛けて回った。市内の自宅が元日の地震で全壊し、仮設住宅も豪雨の被害を受けたと話す吉岡久美子さん(70)を「おつらかったですね」といたわり、吉岡さんは「温かいお言葉をいただき、感謝しかない」と語った。

 その後、災害対応に当たった警察署長らをねぎらい、珠洲市長や能登町長からも被災状況について説明を受けた。夜に帰京した。


悠仁さま、筑波大に進学 推薦入試で合格、生物学類に

宮内庁は11日、秋篠宮家の長男で筑波大学附属高等学校3年生の悠仁さま(18)が、筑波大学(茨城県つくば市)の生命環境学群生物学類の推薦入試に合格し、来年4月から進学るを発表。

田尚・皇嗣職大夫によれば、悠仁さまは11月28日と日に行われた学校推薦型選抜の入試を受験し、英語と生物の小論文および面接試験で合格した。東京都港区の赤坂御用地にある宮邸からの通学を検討している。

悠仁さまは幼少期から昆虫や生き物に興味をち、赤坂御用地や皇居に生息するトンボを調査して論文にまとめるなどの活動を行い、8月には昆虫学の国際会議にも参加した。

昨年6月、高校2年生の時に学校行事の一環で筑波大学訪れたことがきっかけで進学を考えるようになり、生物学類に昆虫に関する研究室があることに惹かれて受験を決意した。

一般入試のための学習も進めていたが、高校からの推薦要件である調査書の学習成績概評が「A段階」に該当していたため学校推薦型選抜での受験を選んだ。秋篠宮ご夫妻と悠仁さまは合格に安堵しているという。

皇位継承権のある男性皇族が学習院以外の大学に進学するのは戦後初めてのことである。田大夫は「悠仁さまの志望を踏まえ、ご両親も同様にお考えになって筑波大学を選択された」と述べた。


新年一般参賀、2年ぶり実施 抽選行わず

宮内庁は2日に、来年1月2日に皇居で行われる新年一般参賀の詳細を発表しました。昨年は能登半島地震のため中止になったので、2年ぶりの開催となります。参賀者の抽選はありません。

天皇陛下と皇后陛下、その他の皇族は、午前中に3回、午後に2回、宮殿・長和殿のバルコニーに姿を見せます。参賀者は、午前9時半から午後2時10分の間に、皇居の正門(二重橋)から入場します。

2023年にコロナ禍から再開された一般参賀は抽選制で行われましたが、今年は抽選なしで実施される予定です。宮内庁は、1回あたり2万人の入場を見込んでおり、密集を避けるため、各回の終了後に退出し、他人との距離を保つよう呼びかけています。


両陛下、百合子さまの墓参

天皇陛下と皇后陛下は27日、東京都文京区にある豊島岡墓地を訪れ、三笠宮妃百合子さまの墓に初めて参拝されました。

天皇陛下は墓前で玉串を捧げ、深く拝礼され、皇后陛下もそれに続きました。両陛下は、喪主である三笠宮家の彬子さまに見送られながら、言葉を交わされました。

上皇陛下と上皇后さまも当日、墓地を訪れる予定でしたが、上皇后さまが右大腿骨のリハビリ中で一人歩行が困難なため、参拝は見送られました。回復後に改めて参拝される予定です。

「斂葬後一日墓所祭」には、秋篠宮ご夫妻をはじめとする皇族方や親族が参列し、墓前で拝礼しました。

慣例に従い、両陛下と上皇ご夫妻は、26日に行われた百合子さまの本葬「斂葬の儀」には参列されませんでした。


両陛下、世界文化賞受賞者と懇談

天皇と皇后は20日、皇居の宮殿で第35回高松宮記念世界文化賞(日本美術協会主催)の受賞者たちと面会し、親しく会話を交わされました。

今回の受賞者は建築部門の坂茂氏を含む5部門の5人です。天皇陛下は絵画部門で受賞されたフランスのソフィ・カル氏に「素晴らしい賞ですね」とお祝いを述べられました。皇后陛下は通訳なしでフランス語で楽しく談笑されていました。


三笠宮妃百合子さま逝去 101歳、皇室最高齢

三笠宮妃百合子さまは、11月15日午前6時32分に東京都中央区の聖路加国際病院でご逝去されました。101歳で、明治以降の皇室で最高齢でした。

百合子さまは、軽度の脳梗塞と誤嚥性肺炎のため、3月3日から同病院に入院されていました。今月7日の検査で、心臓や腎臓を含む全身の機能低下が明らかになりました。病状の悪化を受け、孫の三笠宮家の彬子さまが9日朝、訪問先のアメリカから急遽帰国されました。その後、彬子さまをはじめ皇族や親族が日々お見舞いに訪れていました。

1923年6月4日に、子爵高木正得氏の次女として生まれた百合子さまは、昭和天皇の侍従長を務めた入江相政氏の姪でした。1941年に女子学習院本科を卒業し、同年10月に18歳で昭和天皇の末弟である三笠宮さまとご結婚され、3男2女に恵まれました。

太平洋戦争中の1945年5月には、赤坂御用地内の宮邸が空襲で全焼し、防空壕での生活を経験されました。戦後は、古代オリエント史の研究者でもあった三笠宮さまを支えつつ、恩賜財団母子愛育会の総裁を62年間、民族衣裳文化普及協会の名誉総裁を31年間務め、日本赤十字社名誉副総裁も務められました。

ご夫妻は1956年にセイロン(現スリランカ)を訪問され、その後も欧米や南米、トルコなど多くの国々を訪れ、国際親善に尽力されました。

2002年に三男の高円宮さまが47歳で、2012年に長男の寛仁さま、2014年に次男の桂宮さまがそれぞれ66歳でご逝去されました。2016年には夫の三笠宮さまが100歳でご逝去された後、三笠宮家の当主を務められていました。

1999年には心臓ペースメーカーの手術を受け、2007年には大腸がんの手術を受けられました。2020年には心不全と診断され、2022年には新型コロナウイルスに感染し、約2週間入院されました。

2023年6月には100歳の誕生日を迎え、宮内庁を通じて「これからも人々の幸せを祈りつつ、日々を過ごしていきたい」との所感を寄せられました。

今年は元日に皇居・宮殿で新年祝賀の儀に出席され、上皇ご夫妻への新年のあいさつで仙洞御所を訪れました。入院中の6月には101歳の誕生日を迎え、明治以降の皇室で最高齢となりました。

三笠宮さま以来8年ぶりの皇族の逝去となり、百合子さまのご逝去により皇室の構成は16人となりました。


秋篠宮ご夫妻、トルコ宝物展に 外交100周年記念

秋篠宮ご夫妻は7日に東京都千代田区の出光美術館を訪問し、「トプカプ宮殿博物館所蔵 名宝の競演」展を鑑賞されました。この展示会は、日本とトルコの外交関係樹立100周年を祝して開催され、ご夫妻はオスマン帝国時代の豪華な小箱や器を興味深くご覧になりました。秋篠宮さまは、香水の容器の石の接着方法について質問されました。ご夫妻は、100周年を記念して12月3日から8日までの日程でトルコを訪問される予定です。


政府、国連委に削除要求 皇室典範改正勧告「強く抗議」

林芳正官房長官は30日の記者会見で、国連女性差別撤廃委員会が女性皇族の皇位継承を認めない現行の皇室典範の改正を勧告したことに対し、「非常に遺憾であり、委員会に強く抗議し、削除を要求した」と述べた。

林氏はさらに、「皇位継承の問題は国家の根幹に関わるものであり、女性差別撤廃を目的とする条約の精神を考慮しても、委員会が皇室典範を議題にすることは適切ではない」と強調した。


上皇后さま卒寿で祝賀行事

上皇后さまは20日に90歳の誕生日を迎え、東京都港区の赤坂御用地内にある仙洞御所で祝賀行事に出席されました。右大腿骨の上部を骨折しリハビリ中であったため、車椅子での出席となりましたが、天皇陛下や皇后陛下、長女の愛子さま、秋篠宮ご夫妻をはじめとする皇族の方々から祝福の言葉を受け取られました。

祝賀行事は前年に引き続き、控えめな形式で執り行われました。

天皇陛下と愛子さまは、20日の午前中に仙洞御所を訪れ、その後の午後には、皇居東御苑内の宮内庁楽部で開催された秋季雅楽演奏会に出席しました。


両陛下「長年の苦労に思い」 被団協ノーベル賞で

宮内庁は17日、天皇陛下と皇后陛下が日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のノーベル平和賞受賞に際し、「長年活動を続けてこられた方々の苦労に思いを馳せている」と述べました。


両陛下、来月大分へ 海づくり大会出席で

宮内庁は9日、天皇、皇后両陛下が第43回全国豊かな海づくり大会出席などのため、11月9~10日に大分県を訪問されると発表した。

 同庁によると、両陛下は11月9日に特別機で大分県入り。魚介類の稚魚などを育てている県の施設(国東市)を視察し、若手漁業者と交流する。

 10日は大分市で海づくり大会の式典に出席。別府市に移動して放流行事に臨み、同日夜に特別機で帰京する。


両陛下、国際青年交流会議に

天皇、皇后両陛下は2日、東京都千代田区のホテルニューオータニで開かれた国際青年交流会議に出席された。

 同会議は、両陛下の結婚を記念して1994年から始まった青年の国際交流事業の一環。今年はスペインやドミニカ共和国など4カ国が交流対象で、この日は気候変動などのテーマで青年らによるディスカッションが行われ、両陛下は真剣な表情で耳を傾けた。


天皇ご一家、大雨の犠牲者悼む 馳石川知事に伝達

宮内庁は26日、天皇、皇后両陛下と長女愛子さまが、記録的な大雨に見舞われた石川県の馳浩知事に対し、犠牲者を悼む気持ちを別所浩郎侍従長を通じて伝えられたと明らかにした。伝達は25日。

 側近によると、ご一家は元日の能登半島地震に加えて今回の災害が起きたことに深く心を痛め、被災者を見舞い、対応に尽力している人々をねぎらう気持ちを持っていることも併せて伝えた。

 愛子さまは地震からの復興状況を視察するため、28~29日に同県を訪問予定だったが、大雨を受けて取りやめた。ご一家は、準備に当たった関係者に感謝し、訪問を心待ちにしていた人がいたことをありがたく思っているという。


天皇ご一家が帰京

天皇、皇后両陛下と長女愛子さまは19日午後、静養先の那須御用邸付属邸(栃木県那須町)から車で帰京された。

 ご一家は12日から滞在し、御用邸敷地内を散策したほか、那須どうぶつ王国(同町)も訪れた。愛子さまは日本赤十字社に就職後、初めての夏休みだった。両陛下は8月にも那須で静養している。


秋篠宮ご夫妻、12月にトルコへ 外交関係樹立100周年で

宮内庁は13日、秋篠宮ご夫妻が12月初旬にトルコへの公式訪問を検討していると発表しました。今年は日本とトルコの外交関係樹立100周年であり、親善を目的とした約1週間の訪問が計画されています。

同庁によれば、8月下旬にトルコ大使館からご夫妻への訪問招待がありました。100周年記念のイベントへの参加や、大統領への表敬訪問などが調整中です。

秋篠宮ご夫妻のこのような外国公式訪問は、秋篠宮さまが皇位継承第一位の皇嗣となって以来、4回目になります。


昆虫への関心、幼少期から 論文共同執筆、国際会議も参加―悠仁さま

秋篠宮家の長男である悠仁さまが18歳の誕生日を迎え、成人となりました。幼い頃から昆虫への関心があり、赤坂御用地や皇居に生息するトンボの調査を行い、その成果を論文にまとめて国際会議で研究者として発表されました。共同研究者は悠仁さまが記録を丁寧に残すことについて言及しています。

論文「赤坂御用地のトンボ相―多様な環境と人の手による維持管理―」では、2012年から2022年に赤坂御用地で確認された38種のトンボ(後に2種追加)を、悠仁さまが撮影した写真と共に紹介しています。その中には、絶滅危惧IA類に分類される非常に絶滅の危険性が高い2種のトンボが含まれており、2023年11月には国立科学博物館の研究報告にも掲載されました。

科博の清拓哉研究主幹は、悠仁さまが撮影したトンボの写真の質と量に驚き、論文化を提案しました。悠仁さまは、トンボの採取場所や日付などのデータを保持しており、それらは論文に活用されました。

悠仁さまは、科博が行う皇居の生物調査にも参加し、研究者たちとトンボの生態を調査し、その成果をポスターにまとめ、2021年8月に京都で開催された国際昆虫学会議で発表しました。

清さんは、悠仁さまが木に隠れたり高い所を飛んでいるトンボを熱心に捕獲する様子を語り、夕方になっても研究を続けるエネルギッシュな姿勢を見せていたと述べています。清さんは悠仁さまの将来に対して、さまざまな学問分野に広く関心を持ち続けてほしいと期待を寄せています。


上皇ご夫妻、軽井沢から帰京

上皇ご夫妻は静養のため長野県軽井沢町を訪れ、29日午後に新幹線で帰京されました。22日に軽井沢町に到着されたご夫妻は、23日に旧満州からの引き揚げ者が開拓した大日向地区を歩かれ、27日には二人の出会いの地である軽井沢会テニスコートを訪れました。


佳子さま、手話であいさつ 高校生のコンテスト

秋篠宮家の次女佳子さまは18日、東京都千代田区の有楽町朝日ホールで開かれた「第41回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席された。

 佳子さまは、冒頭部分を除き、声を出さずに手話のみであいさつ。1月の能登半島地震など、各地で自然災害が起きていることに触れ、災害時に聴覚障害者を含むすべての人に必要な情報や支援が行き渡るとともに、「現在、災害により苦しい思いをされているすべての方々の状況が良くなることを心から願っています」と述べた。続いて、高校生10人の手話スピーチに拍手を送った。


上皇ご夫妻が黙とう 愛子さまも―終戦記念日

宮内庁は15日、終戦の日に当たり、上皇ご夫妻がお住まいの仙洞御所(東京都港区)で、全国戦没者追悼式のテレビ中継を見ながら黙とうされたと発表した。天皇、皇后両陛下の長女愛子さまも、皇居・御所で黙とうした。


皇后さま、御養蚕納めの儀

皇后さまは23日、皇居の紅葉山御養蚕所で「御養蚕納の儀」を執り行い、今年の養蚕作業を完了されました。

宮内庁によれば、収穫された純国産の「小石丸」を含む繭から紡がれた生糸を神前に奉納しました。皇后さまは、今年も無事に作業を終えられたことに感慨深げでした。

皇居での養蚕は明治時代以降、皇后が引き継いでいます。今年は4種類の繭を育て、天皇陛下も一部の作業をお手伝いされました。6月17日には、長女の愛子さまも参加し、蚕が出やすいように繭の両端を切る「繭切り」を行いました。

 

両陛下、太平洋諸国首脳らと茶会 島サミットで来日

天皇陛下と皇后陛下は17日、第10回太平洋・島サミットに出席するために来日した太平洋諸国の首脳たちを皇居・宮殿に招き、茶会を開催されました。

茶会にはパラオやサモアなど14の国と地域の首脳夫妻が参加しました。天皇陛下は英語で挨拶をし、「日本と太平洋の島国・地域との友好、親善、協力関係がさらに発展することを期待しています」と述べました。

その後、両陛下は首脳たちとグラスを持って笑顔で歓談されました。秋篠宮殿下と佳子内親王殿下も同席されました。


両陛下、日本学士院授賞式に

天皇陛下と皇后陛下は8日、東京・上野にある日本学士院会館で行われた第114回日本学士院賞授賞式にご出席になりました。受賞者は10名で、その中で東京大学大学院の准教授、菊地重仁氏(47)と東京大学地震研究所の教授、小原一成氏(64)の2名には恩賜賞も授与されました。

両陛下は授賞式後、受賞者と面会されました。小原教授が研究する「スロー地震」と能登半島地震前に発生した群発地震の関連性について説明した際、天皇陛下は地震発生と地下水の関係について質問されました。

その後、両陛下は皇居宮殿で、今回の受賞者や日本芸術院賞の受賞者、新会員を含む約40名と個別にお言葉を交わされました。


英王室との絆、再確認 地球規模の課題見据え―両陛下訪英

天皇陛下と皇后陛下は29日、国賓としての英国訪問を終えて帰国されました。代替わりした皇室と英王室の深い絆を再確認し、400年以上の日英関係を基に、地球規模の課題に対する親善を深めました。

◇英国は「かけがえのない友人」

「日英両国がかけがえのない友人として、永続的な友好親善と協力関係を築いていくことを心から願っています」と天皇陛下は25日夜、バッキンガム宮殿で開かれたチャールズ国王夫妻主催の晩餐会で英語で挨拶しました。

「友好関係が損なわれた悲しむべき時期がありました」と戦争の惨禍を振り返りつつ、現代社会が直面する地球規模の課題について、世界全体で知恵を結集し解決する必要性を強調しました。また、両国の友好関係を次世代に確実に引き継ぐことを願いました。

「英国にお帰りなさい」と国王は日本語で両陛下を歓迎しました。両国が「暗い時代」から学んだ「深い友情」で結ばれていることを強調し、訪日時の思い出や「ハローキティ」、「ポケットモンスター」に言及し、会場を和ませました。

晩餐会では、国王が天皇陛下に宇宙ごみを含む環境問題について話し、カミラ王妃が皇后陛下に女性や子ども支援の取り組みについて語りました。宮内庁幹部は「日英が協力して世界の課題に貢献する共通の方向性がある」と述べました。

◇「思い出の地」に8時間

その日、両陛下は国王夫妻と馬車でパレードしました。26年前の上皇ご夫妻の訪英時に見られた元英軍捕虜による抗議はありませんでした。昼食会後、天皇陛下に英国最高位のガーター勲章が授与され、これが明治以降5代連続となりました。

天皇陛下は27日、ウィンザー城を訪れ、エリザベス女王とフィリップ殿下の墓に供花し、明治以降の天皇のプレートや天皇旗を見学しました。

旅のハイライトは28日のオックスフォード大学訪問でした。20代に留学した「思い出の地」で、両陛下は約8時間滞在し、当時の寮を訪れ、恩師と再会しました。

天皇陛下はオックスフォードでの昼食会で「荘厳な街並みを眺めると、過ごした日々が鮮やかに蘇ります」と述べ、「日本の若者が海外留学で同様の素晴らしい経験をすることを望みます」と語りました。

両陛下は大学内を笑顔で散策し、学生と交流しました。英留学は天皇陛下にとって公務に取り組む姿勢に大きな影響を与え、原点回帰の旅となりました。


両陛下、英国に到着 日本文化発信施設を視察

天皇陛下と皇后陛下は、英国公式訪問のため政府専用機で日本を出発し、現地時間の22日夕方(日本時間23日未明)にロンドン郊外のスタンステッド空港に到着されました。

両陛下は、チャールズ国王代理の侍従ブルックバラ子爵らによる出迎えを空港で受け、笑顔で握手を交わされました。その後、国王から提供された車でロンドン中心部のホテルへ移動し、出迎えた人々に手を振り応えられました。

天皇陛下は翌日の午後、「ジャパン・ハウス ロンドン」を視察されました。この施設は、日本文化の魅力を世界に発信するために2018年に開設されました。陛下は、輪島塗のお椀などの工芸品を扱うショップを熱心に見学され、その後「見つけよう日本のデザイン」展で縄文土器や祇園山笠、スポーツウェアなどを鑑賞されました。


日本ゆかりの英国人らと面会へ 両陛下訪英、追加日程発表

宮内庁は17日、天皇陛下と皇后陛下が22日から始まる英国訪問の追加日程を発表しました。23日の午後、天皇陛下はロンドンで在英日本人及び日本と関連のある英国人と面会されます。皇后陛下も体調により同席される可能性があります。

天皇陛下は24日の午後、日英友好団体が主催するレセプションに、26日の午後には王立音楽大学を訪問されます。

28日には、両陛下がそれぞれ留学経験のあるオックスフォード大学のマートンカレッジとベリオールカレッジを訪問されます。天皇陛下にとっては2001年、皇后陛下にとっては1990年以来の訪問となります。


皇后さまが「給桑」

皇后さまは4日午後、皇居内の紅葉山御養蚕所で、蚕に桑の葉を与える「給桑(きゅうそう)」の作業をされた。

 皇后さまは純国産種の蚕「小石丸」の上に桑の葉を一枚一枚重ねていった。御養蚕所の担当者によると、皇后さまは「どのくらい大きくなったの」と尋ねながら作業していたという。